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カテゴリー別アーカイブ: 日記

第8回造園雑学講座

みなさんこんにちは!
長池庭園、更新担当の中西です。

 

~病気の予防~

 

樹木の病気は、森林資源の価値を大きく損ない、林業経営に深刻なダメージを与える要因です。特に気候変動や外来病害虫の影響により、今や病気は「まれな事故」ではなく「予防すべき恒常的リスク」になっています。林業における病気の予防法を多角的に解説し、現場で実行可能な対策をご紹介します。


1. なぜ予防が重要なのか?|林業における病害対策の本質

  • 病気が発症してからでは治療にコストと時間がかかる

  • 周囲の樹木へ感染が広がるリスクが高い

  • 生産木・景観木・生態系保全木の健全性維持のためにも重要

→ 林業における病害防除は「事後対応ではなく事前予防が基本


2. 予防の基本原則:3つの視点から見る病気対策

◾ 環境管理:病原体の繁殖を防ぐ

  • 間伐・枝打ちで風通しを良くする

  • 過密植林の解消

  • 林床の水はけ改善

→ 湿気や密集が原因となる病気(例:スギ赤枯病、葉枯れ病)には特に有効


◾ 衛生管理:感染源の除去

  • 病気の兆候がある木の早期伐倒・焼却

  • 伐採後の切り株に殺菌剤を塗布

  • 伐採機械の消毒による病原体の拡散防止

→ 松くい虫病・ナラ枯れなどの二次感染を防ぐために不可欠


◾ 品種・構成管理:抵抗力のある森づくり

  • 耐病性品種(クローン苗や改良品種)を選定

  • 樹種の多様化で一斉感染を防ぐ

→ モノカルチャー(単一種の植林)は病害発生のリスクを高める


3. 病気別の具体的な予防策とポイント

病名 主な予防策 補足
松くい虫病 樹幹注入(薬剤)、マツノマダラカミキリのトラップ設置 周辺の健康木も予防注入対象にする
ナラ枯れ バイオトラップ、罹患木の除去 春〜初夏の繁殖期前の伐採が効果的
スギ赤枯病 通風改善、密植回避、枝打ち 高湿度環境での拡大を防ぐ

4. 新技術の導入:テクノロジーで病気予防を支援

  • ドローンによる空撮診断

  • AI画像解析で病葉・変色葉の早期発見

  • GPS付きフェロモントラップで発生マッピング

→ 省力化と早期対応を両立するスマート林業への展開が進行中


5. 制度・補助金の活用で予防対策を加速する

  • 林野庁の森林病害虫防除事業補助金

  • 各自治体による樹幹注入費用補助

  • 国立研究開発法人の診断・評価支援

→ 予防策には費用がかかるが、補助制度を活用すれば経済的負担が軽減


6. 持続可能な森林経営のために:地域全体での連携が鍵

病気予防は単独の林分(森林区画)だけでは限界があるため、

  • 地域の森林組合との連携

  • 隣接地所有者との協議

  • 市町村単位での面的防除の計画立案

が今後ますます重要です。


病気予防は、「木を守る」ことではなく「森全体を健康に保つ」ための総合的アプローチです。森林の価値と生態系のバランスを守るためにも、予防的な管理こそが次世代造園業の基盤となります。

 

 

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第7回造園雑学講座

みなさんこんにちは!
長池庭園、更新担当の中西です。

 

~樹の病気~

 

 

健全な森林経営には「樹木の健康管理」が欠かせません。特に気候変動や外来病害の影響で、近年では樹木の病気が多発し深刻な打撃を与えるケースも増えています。本記事では、代表的な樹木病害とそのメカニズム、現場での対処法について深く解説します。


1. なぜ樹は病気になるのか?|発病の3要因(病気の三角形)

病気は以下3つの要素が揃った時に発生すると言われます。

  • 感受性宿主(病気にかかりやすい樹種)

  • 病原体(菌類・細菌・ウイルス)

  • 適した環境(湿度・温度・密度など)

林業においては、密植状態や排水不良、外来種の侵入が「病害発生のトリガー」になりやすい傾向にあります。


2. 代表的な樹木の病気とその特徴

◾ 松くい虫病(マツ材線虫病)

  • 原因:線虫とその媒介昆虫(マツノマダラカミキリ)

  • 症状:葉の褐変、枯死

  • 被害例:日本全国のアカマツ・クロマツ林で大被害

  • 対策:伐倒駆除・薬剤樹幹注入


◾ ナラ枯れ(カシノナガキクイムシ被害)

  • 原因:ナラ菌+カシノナガキクイムシの複合被害

  • 症状:急激な枯死、樹皮下の虫孔多数

  • 影響樹種:コナラ、ミズナラ、カシ類

  • 対策:バイオトラップ設置、予防的伐採


◾ スギ赤枯病(スギ黒点病)

  • 原因:糸状菌(カビの一種)

  • 症状:葉が赤く変色し枯れる

  • 発症条件:高湿度・過密林

  • 対策:間伐による風通し改善、耐病性品種の利用


◾ シイタケ原木における白色腐朽菌(トラブル例)

  • 被害例:原木が腐敗し商品価値を失う

  • 対策:伐採時期の管理、菌種の競合回避


3. 気候変動と病害の拡大リスク

  • 暖冬により病原体の越冬率が上昇

  • 長雨による土壌菌の活性化

  • 台風・風害後に傷口から侵入する二次感染

自然災害+病気のダブルリスクが林業経営を不安定にしています。


4. 現場での防除・予防策の基本方針

対応策 内容 実施例
衛生管理 病木の早期発見・伐採・焼却 松くい虫対策
環境改善 間伐・枝打ちで風通し確保 赤枯病予防
化学防除 樹幹注入、フェロモントラップ ナラ枯れ対策
抵抗性利用 耐病性苗木の植栽 スギ耐病系統の導入
監視体制 ドローンやAIによる林分診断 検知技術の導入実証中

5. 行政と連携した対策と補助制度の活用

  • 林野庁による森林病害虫防除事業

  • 都道府県単位での薬剤注入補助

  • 防除費用の一部助成制度

→ 地域単位での面的対策(森林全体の健全化)が鍵を握ります。


樹木の病気は林業における「見えにくいリスク」でありながら、経済的損失や森林の機能低下を招く重大な課題です。単なる駆除ではなく、環境管理・多様性・予防重視の森づくりが、長期的な林業経営の安定に繋がります。

 

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第6回造園雑学講座

みなさんこんにちは!
長池庭園、更新担当の中西です。

 

コンテナハウスの鉢植え

 

近年、オフィス・カフェ・仮設住宅などにおいてコンテナハウス活用急増ています。簡素スタイリッシュ外観人気ですが、その一方で、「無機質すぎる」「温かみない」といった多くます。

こうした中、鉢植えによる工事が、手軽かつ効果な“魅力演出方法”として注目ています。今回は、造園業者手がけるコンテナハウス緑化技術設計思想掘り下げます。


1. なぜ鉢植えばれるか?

柔軟性移動

  • ないため、設置場所自由高い

  • 季節イベント植物入れ替え可能

  • コンテナ自体移動するそのまま持ち運べる

メンテナンスやすい

  • り・剪定・替え容易

  • 排水・土壌流出コントロール可能

  • 害虫対策単位対応可能

手軽管理できる緑化」として都市商業施設導入んでます。


2. 計画ポイント

コンテナデザイン調和

  • 黒・グレーなど無機質外壁明るい葉色高低ある植物組み合わせる

  • 色・素材(テラコッタ・FRP・木製)外観合わせコーディネート

植物選定(耐久性・景観性)

  • 屋外設置場合:ユッカ、ソテツ、オリーブ、ニューサイランなど乾燥強い植物

  • 日陰場合:アジアンタム、シダ、アイビーなど陰性

  • 四季を通じて楽しめる常緑+花期ある植物ミックス効果


3. 鉢植え施工プロセス

  1. 現地確認・日照・風通し調査

  2. プランニング(配置計画・構成・通路干渉確認)

  3. 鉢・培養土・排水選定搬入

  4. 栽・固定処理・初期養生

  5. 管理方法説明アフター点検計画

単なる「植物配置」ではなく、空間演出環境配慮両立する施工技術求めます。


4. よくある失敗注意

  • から排水不良により腐れ

  • サイズ・重量見積もりミス転倒・搬入困難

  • 屋根外壁植物干渉塗装・断熱影響

施工現地調査と、植物選定技術判断極めて重要です。


コンテナ × 緑化 = 新しい「景観資産」

鉢植えは、コンテナハウスに“息吹”与える手法です。それ単なるインテリアではなく、見るげ、空間価値高める“環境資産”として役割ってます。

造園業者としては、施工提案かして、この小さな緑化工事に“大きな意味”創出する仕事求めています。

 

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第5回造園雑学講座

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~中門門被り松の剪定

和風邸宅料亭玄関先に立つ、しく一本松それが「松(ぶりまつ)」です。特に「門(もん)」れるは、訪れる迎え入れる日本美意識おもてなし象徴”として大切われした。

この剪定作業は、単なる樹木管理造園職人哲学求めます。


門・は?

  • 正面またはやや外側位置する一本

  • 斜めげ、上部周囲に“被る”よう剪定れる

  • 繁栄」「迎え入れる心」「風格」象徴

日本庭園中でも最も目立つ位置あるため、「格」「管理質」現れるれる重要存在です。


剪定作業ポイント技術

1. 構造見せる“剪定”

  • 無駄整理し、主幹流れ美しいライン強調

  • さや角度、流れの「左右バランス」非常重要

  • **かかる“絶妙加減”**決め手

見た目自然、でも計算美」プロです。


2. 2管理理想(春・秋)

  • 春(5〜6月):新芽調整、不要剪定

  • 秋(10〜11月):全体整える「剪定」

特にむしる「むしり」作業丁寧われ、輪郭より明確に。これにより、松本の“感”と“静けさ”際立つです。


3. 門・建物調和図る“景観設計”

  • そのものだけなく、背後門構え・壁・空間バランス剪定

  • 屋根からないよう配慮つつも、包み込むようぶり”演出

一枝一枝が「作る一筆」あるという意識大切です。


4. 職人道具使い

  • バサミ・ノコギリ・ハシゴなど駆使

  • 地上から目線意識て、高所でも「からどう見えるか」常に想定

  • 切る」より「流れ創る」という発想重要


注意すべ剪定失敗

  • 切りすぎわれる

  • さ・角度不揃い風格なくなる

  • 重心から外れしま構造バランス損ねる

は“建築物一部”捉える視点不可欠です。


は“迎え心”映す

そびえるは、日本庭園における精神技術象徴です。単なる「剪定作業」ではなく、そこ空間全体構成する美意識設計思想ています。

だからこそ、プロ造園業者手がける剪定は、ただ整えるではなく“生き美”演出する仕事です。

 

 

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第4回造園雑学講座

みなさんこんにちは!
長池庭園、更新担当の中西です。

前回は、実際の施工事例やお客様との共同作業、伝統×モダンやIT活用など、新旧織り交ぜた造園の魅力をお伝えしました。今回は、以前予告した通り「お客様が安心して庭づくりを任せられるまでの流れ」をテーマに、特に費用面や工期、アフターサポートなど、皆さんが気になるポイントを詳しくご紹介していきたいと思います。


1. 初期段階の費用イメージと見積もり

1-1. おおまかな費用感を把握する

「庭づくりの費用はどのくらいかかるの?」という質問をよくいただきます。
実は、造園費用は敷地面積・現地の状態・使用する素材・デザインの複雑さなどによって大きく変わります。たとえば和風庭園に石組みや水流を取り入れる場合、素材費や施工の手間がかかるため、シンプルな洋風ガーデンとは費用レンジが異なります。

1-2. ヒアリング後に概算見積もりを提示

植木屋祐では、まずお客様からのヒアリングでご希望のスタイルやご予算を伺い、その情報をもとに概算見積もりを作成します。

  • 「一部分だけ改修したい」なら、比較的リーズナブルに

  • 「全面的に造り直したい」なら、プランの自由度が増える分コストも変わる
    ヒアリングをしっかり行うことで、余計な費用がかからないよう最適なプランをご提案します。


2. 工期の目安とスケジュール管理

2-1. 造園計画全体の流れ

  1. プランニング・お見積り:数週間~1か月程度

  2. 施工準備(材料・職人手配、詳細設計など):1~2週間ほど

  3. 施工本番:規模によって数日~数週間

  4. 引き渡し・アフターケア開始:施工完了後

庭の規模や内容によって、工期は大きく変動します。小さな花壇のレイアウト変更であれば数日、石組みや水槽などの大規模設備を伴う庭園づくりなら2~4週間以上かかることも。

2-2. 天候や季節との関係

造園は屋外作業が中心のため、雨天や台風シーズンの影響は避けられません。職人の安全や品質を確保するためにも、天候不良時は作業日程をずらす場合があります。

  • 春・秋は比較的作業がしやすく、植栽にも向いたシーズン

  • 真夏・真冬は施工自体は可能でも、植物に負担がかかりやすい

こうした季節要因を踏まえながら、柔軟にスケジュール管理を行うのがプロの仕事です。


3. 工事中の安心サポート

3-1. 進捗報告とコミュニケーション

施工期間が長くなるほど、お客様は「今どうなっているの?」と気になるもの。植木屋祐では、工事の進捗や現場の様子を定期的にご報告し、疑問点やご要望があればその都度確認させていただきます。

  • メールや電話だけでなく、LINEなどのSNSで気軽に連絡を取ることも可能

  • 現場での打ち合わせや見学を歓迎し、随時意見交換

3-2. イメージのブレを防ぐ工夫

設計段階で作成した図面や3Dパースを、現場でもこまめに参照しながら作業を進めます。万が一「ここをもう少し広くしたい」「フェンスの色を変更したい」といった要望が生じた場合も、職人と設計担当が連携し、可能な範囲で柔軟に対応していきます。


4. アフターサポートの重要性

4-1. 引き渡し後が本当のスタート

庭づくりは施工で完了、ではなく、そこからが本当の始まりです。

  • 春夏秋冬で植栽や芝生の状態は変わり続ける

  • 植木や草花には剪定や施肥、害虫対策などの定期的な手入れが必要

植木屋祐では、定期的なメンテナンスサポートを中心に、庭を常にベストな状態に保つためのお手伝いを行っています。

4-2. 修繕・リフォームの相談

造園後も「もう少しここを変えたい」「新たに花壇を増やしたい」など、ライフスタイルの変化に合わせたご要望が出てくることがあります。

  • 水回りや石材設備の交換・修繕

  • 植栽の追加や変更
    こうしたご相談にもスピーディに対応し、長く快適にお庭を楽しんでいただけるようフォローを続けてまいります。


5. 安心してご依頼いただくためのポイント

  1. 希望・予算・スケジュールを正直に伝える

    • ご予算や工期に関するご要望を正直にお聞かせいただくことで、最適なプランを立案可能

  2. 信頼できる施工実績をチェック

    • ブログやSNSでの施工事例、実際に見学できる現場などを見るとイメージが湧きやすい

  3. アフターケアの体制を事前に確認

    • どのようなメンテナンスメニューがあるか、アフターサポートはあるか

造園は大きな投資でもありますから、「この業者に任せて良かった」と思っていただけるよう、私たちも真摯に取り組んでいます。


まとめ

今回は、お庭づくりを依頼される上で特に気になる費用面、工期、アフターサポートを中心にお話ししました。実際の金額や期間は、庭の規模や内容によってさまざま。お客様の理想やご事情に合わせて柔軟にプランを組み立てることが、安心してお任せいただく大切なポイントとなります。

庭づくりは、「家族の思い出が育まれる場所」を作る大きなプロジェクト。私たち植木屋祐は、お客様との丁寧なコミュニケーションと細やかなアフターサポートで、長い年月をかけて庭を一緒に育んでいきたいと考えています。


次回予告

次回は、「DIYで楽しむお庭づくりのヒント」と題して、手軽に取り入れられるプチリフォームやガーデングッズの選び方など、専門業者に依頼しなくても気軽にできるアイデアをご紹介予定です。お楽しみに!


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それでは、次回の更新をお楽しみに。

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第3回造園雑学講座

みなさんこんにちは!
長池庭園、更新担当の中西です。

前回は、造園プロセスの流れやヒアリングから設計、施工、アフターケアに至るまでの実践的なお話をしました。今回はその続編として、さらに一歩踏み込み、「実際の施工事例」や「お客様との協働」、「今後の造園業界のトレンド」などについてご紹介します。造園がどのように暮らしに寄り添い、時代に合わせて進化していくのか、ぜひ最後までお付き合いくださいね。


お客様との二人三脚で育む庭づくり

1. 施工事例:ビフォーアフターが語る物語

造園の魅力の一つは、何気ない空きスペースが“見違える空間”へと変化していくことです。

  • ビフォー: 既存の植栽が伸び放題で雑草が多く、庭として活用できていない状態

  • アフター: 動線を整理し、季節ごとに異なる花が咲く植栽を配置。ウッドデッキや小さなベンチを設置して、家族がくつろげる憩いの場へ
    こうした変化は、単に「綺麗になった」「おしゃれになった」だけではなく、「ここに住む人の生活や想いを映し出す空間づくり」を目指した結果です。

2. お客様参加型の造園づくり

植木屋祐では、お客様にもできるだけ積極的に関わっていただくよう心がけています。

  • 苗木の植え付け体験: お子さまでも挑戦できる簡単な植栽作業を一緒に行い、「庭を育てる楽しみ」を実感していただく

  • メンテナンスレクチャー: 剪定や芝刈りのちょっとしたコツをお伝えすることで、ご自身で庭の成長を見守る喜びを感じてもらう
    「庭を持つ」ということは、「植物と一緒に暮らす」ということ。職人だけではなく、お客様も一緒に育み続けるからこそ、愛着の深い庭が完成します。


伝統と最新技術のハイブリッド

1. 和の伝統美 × モダンエクステリア

日本庭園の伝統技術を大切にしながら、あえてコンクリートやガラスといったモダン素材を組み合わせることで、古き良き意匠と現代建築が調和した空間を演出することが可能です。

  • 石畳や飛石 × 照明デザイン

  • 竹垣 × ガラスパネル
    既存の家屋や建築様式、さらにはお客様のライフスタイルに合わせ、伝統とモダンの融合を図るのも、私たちの得意分野です。

2. IT・IoTを活用した“スマートガーデン”

庭の照明や自動潅水システム、センサーで土壌の湿度をチェックして適切に水やりを行う仕組みなど、IT技術を活用した“スマートガーデン”は、忙しい現代人の強い味方です。

  • タイマー式灌水: 手間をかけずとも枯れにくい、いつでも元気な植物が育つ

  • スマホ連動のライトアップ: 帰宅前にスマホ操作でライトをオン。夜の庭も安全に

こうした先端技術も取り入れながら、自然のリズムとのバランスを保つことが今後の造園業のカギになっていくと感じています。


庭づくりを支える職人たちの想い

先端技術が増えても、最後はやはり「人」の力が大切です。

  • 石や木材の細かな加工、石組みの繊細な角度の調整

  • 植物ごとの植え付けタイミングや剪定方法
    そうした職人の長年の経験や勘は、AIでは補いきれない領域。だからこそ植木屋祐では、技術はもちろん、「人柄」を重視した採用を行っています。一緒に働く仲間に求めるのは、「ものづくりが好き」「自然や植物が好き」という心からの想い。
    私たちの庭づくりは、職人とお客様とがひとつのチームとなって完成するからこそ、生き生きとした空間が生まれるのです。


今後の展望:造園を“文化”として根付かせる

日本には四季折々で移ろう豊かな自然と、それを愛でる文化があります。

  • 地域イベントやオープンガーデンの開催

  • 各種ワークショップでの植栽やアレンジメント体験

  • SNSやオンラインサロンでの造園知識の共有
    造園を「一部の人だけが楽しむ特別なもの」ではなく、「誰もが気軽に取り入れられる文化」にしていきたい。そのために、私たちはイベント参加や情報発信、地域との協力なども積極的に行っています。


まとめ

今回は、具体的な施工事例やお客様との協働、さらに伝統と最新技術を掛け合わせた造園スタイルについてご紹介しました。造園業の未来はどんどん広がっています。そして、その中心にはいつも“人”がいます。

庭を創り出すのも人、庭を愛するのも人。だからこそ私たちは、「人柄」を何よりも大切にしながら、これからも新たな価値を創造していきたいと考えています。

次回の予告

次回は、「お客様が安心して庭づくりを任せられるまでの流れ」と題して、特に費用面や工期、アフターサポートなど、皆さんが気になる具体的なポイントを掘り下げていきたいと思います。

どうぞお楽しみに!


求人のお知らせ

長池庭園では、一緒に働いてくださる仲間を引き続き募集中です!

  • 未経験でも植物や自然が好きな方歓迎

  • 職人技術を学びたい方、IT技術と融合した新しい造園に興味がある方
    私たちと一緒に「生きた風景」を作り上げてみませんか? 詳細は求人情報ページをご覧ください。ご応募お待ちしております!

それでは、次回の更新をお楽しみに。

詳しくはこちら!

 

第2回造園雑学講座

みなさんこんにちは!

 

長池庭園、更新担当の中西です!

 

 

前回は「造園業におけるこだわり」をテーマに、自然との調和や季節感、地域環境への配慮、細部へのこだわりなど、造園という仕事がいかに多角的な視点で成り立っているかをご紹介いたしました。

今回はその続編として、実際に造園プロセスがどのように進められるのか、また植木屋祐ならではの工夫や、現代のニーズに合わせた新たな造園スタイルについてご紹介したいと思います。

 

 

  1. 造園プロセスの流れ
    造園は、ただ美しい庭を作るだけでなく、設計、施工、維持管理といった一連の流れを通して、長期にわたる“空間の育み”を行う仕事です。
    通常の流れとしては、
  • ヒアリング・現地調査: お客様のご要望や敷地条件を把握
  • 設計・プランニング: 図面作成やイメージパースの作成、植物・素材の検討
  • 施工: 土地整備、植栽、石材・木材の配置、水場の設置など実作業
  • アフターケア: 定期的なメンテナンスや季節に応じた手入れ
    このようなステップを経て理想の庭づくりが進められます。

 

  1. 植木屋祐のアプローチとヒアリングの重要性
    植木屋祐では、特に初期段階の「ヒアリング」を重視しています。お客様が求めるのは、ただ“綺麗な庭”ではなく、“心地よく過ごせる空間”や“家族の思い出が紡がれる場所”など、目に見えない価値であることも多いからです。
  • 庭でどのような時間を過ごしたいのか
  • 季節ごとの楽しみ方や利用シーン
  • 好みの植物や苦手な手入れ作業の有無
    こうした細やかなニーズを丁寧に聞き出し、造園のコンセプトに落とし込んでいくことで、長く愛される庭づくりが可能となります。

 

  1. 設計段階のポイント:図面とイメージの共有
    ヒアリングで得た情報をもとに、設計図面やイメージパースを用いて「完成後の姿」をお客様と共有します。
  • 図面: 植物の配置や導線、建築物とのバランスを視覚化
  • 3DパースやCG: 実際に庭に立った時の見え方や季節の変化を疑似体験
    こうしたツールを活用し、お客様とのイメージのすり合わせを行うことで、施工後に「思っていたものと違う」というギャップを極力減らします。

 

  1. 材料選定と職人技の融合
    造園では、石、木、竹、砂利、水といった様々な自然素材が用いられます。
    例えば、
  • 石の選び方: 庭の主役となる大きな石から、気配りを感じさせる添え石まで、形状や質感一つひとつにこだわる
  • 木材・竹材: 経年劣化で美しく色づく素材や、耐久性が高く手入れが容易な素材を選定
  • 植物: 季節や日陰・日向の条件、メンテナンス性を総合的に考慮
    これらを組み合わせ、庭全体として統一感を持たせるには、長年の経験を積んだ職人の目利きと技術が欠かせません。

 

  1. 施工時における現場での微調整
    設計段階で緻密な計画を立てても、実際の現場では想定外の状況が発生することもあります。土壌の硬さ、水はけの微妙な違い、光の差し込み方など、現地で気づく点は多々あります。
    植木屋祐では、職人が現場で微調整を行い、設計図以上の完成度を目指します。これにより、より自然で生き生きとした庭空間が実現します。
  2. アフターケアと季節ごとの手入れサポート
    庭は一年を通じて表情を変え続けます。植栽直後は美しくても、その後の手入れを怠れば次第に荒れ、バランスが崩れることも。
    植木屋祐では、
  • 定期的な剪定・除草サポート
  • 害虫・病気対策
  • 季節に合わせた植え替えの提案
    など、庭を常にベストな状態へ導くアフターケアを提供しています。

 

  1. 現代的ニーズへの対応:サステナビリティと防災
    近年は、環境配慮や防災観点からの造園も求められます。
  • サステナブル素材の利用: 再生資源から作られた木材や土壌改良材を活用
  • 雨庭(レインガーデン): 雨水を吸収し、一時的な水溜りを緩和する機能的な庭づくり
  • 防風・防火対策: 台風被害を抑え、延焼を防ぎやすい植栽計画
    こうした環境面、防災面での考慮も、現代の造園業が提供できる新たな価値と言えます。

 

  1. 新しい造園スタイルへの挑戦
    伝統を大切にしながらも、植木屋祐では時代に合わせた新たな造園の形にも挑戦しています。
  • 屋上・壁面緑化: 限られた都市空間で緑を増やす取り組み
  • ウェルビーイング志向のガーデン: 癒しやリラックスをテーマにした空間デザイン
  • 和と洋の調和: 日本庭園にモダンな要素を加えたハイブリッドな庭づくり

こうした新しい挑戦は、常にお客様にとって意味のある空間を追求する姿勢から生まれます。

 

 

まとめ

part2では、造園が完成するまでの具体的な流れ、ヒアリングや設計、材料選びから現場での微調整、さらにはアフターケアや現代社会が求めるサステナブル・防災対応まで、実践的な側面についてご紹介しました。

造園業は、単なる空間づくりではなく、人々の暮らしや心に寄り添い、長い年月をかけて「生きた風景」を紡ぐ営みです。植木屋祐は、そんな深い造園の世界で培った技術と知識、そしてお客様への真摯な姿勢で、これからもより良い庭づくりに挑戦してまいります。

 

次回もお楽しみに!

 

 

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私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

 

 

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第1回造園雑学講座

 

みなさんこんにちは!

 

長池庭園、更新担当の中西です!

 

今月からブログ更新頑張っていきます!

 

 

 

造園業には、庭園や緑地を美しく、かつ機能的に作り上げるためのさまざまなこだわりがあります。

日本の造園業は特に自然との調和や季節の変化を大切にするなど、伝統と職人の技術に基づいたこだわりが強いのが特徴です。

そんな造園業におけるこだわりポイントを挙げてみます。

1. 自然との調和を意識したデザイン

 

造園業では、庭や緑地が自然と一体となるようなデザインが重要視されます。

植物の選定や配置により、人工的な美しさだけでなく、自然がそこにあるかのような景観を作り出すことがめざされます。

例えば、日本庭園では山や川、池などの自然の要素を表現するために石や水、砂などを巧みに取り入れ、自然の風景がそのまま庭に溶け込むように設計されます。

 

 

2. 季節の移ろいを取り入れる

四季折々の景色を楽しめるよう、季節ごとに変化する植物や花を庭に取り入れることも造園業のこだわりです。

春には桜や梅、夏には青々と茂る木々、秋には紅葉、冬には松など、季節ごとに異なる美しさが感じられるよう植物を選び配置します。

これにより、庭が一年を通してさまざまな顔を見せ、訪れるたびに新鮮な景色を楽しめます。

 

 

3. 地域の気候や環境に合わせた植物の選定

地域の気候や土壌、日当たりなどの環境条件に応じて、適切な植物を選定することも重要です。

例えば、湿度の高い場所や乾燥しやすい場所には、それぞれに適した植物があります。

地域の自然環境に順応する植物を選ぶことで、手入れがしやすく長持ちする庭が実現します。

また、土壌改良や適切な排水を施すなど、環境に合わせた工夫も施されます。

 

 

4. 植物の配置とバランス

植物の配置は、庭の景観全体のバランスを大きく左右するため、造園職人は高さや幅、色合い、成長速度などを細かく計算して植物を配置します。

視線の抜け感を意識し、遠近法を活かして庭に奥行きを持たせる配置も行います。

例えば、高い木を背景に植え、手前に低木や草花を配置することで、庭に奥行きと立体感を持たせる技法が用いられます。

 

 

5. 細部へのこだわり(石や水の使い方)

石や水の配置、砂利や飛び石の敷き方など、細部にも職人のこだわりが詰まっています。

例えば、石の置き方一つで庭の雰囲気が変わるため、石の形や大きさ、色味まで考慮して配置されます。

また、水の流れを作る際には、水がどのように見えるか、音がどのように響くかなども考慮し、自然でありながら美しい演出が施されます。

 

 

6. 手入れや維持管理のしやすさ

庭は作りっぱなしではなく、定期的な手入れが欠かせません。

造園業では、維持管理のしやすさも考慮した設計を心がけます。

例えば、成長が速すぎない植物を選ぶことで剪定の頻度を抑えたり、耐久性の高い素材を使うことで傷みやすい部分を減らしたりと、長期間美しさを保てる工夫が行われます。

 

 

7. 心地よさと癒しの空間作り

造園業の目的の一つには、訪れる人が心地よさや癒しを感じる空間を提供することがあります。

静けさを演出するための植栽の配置、風が通り抜ける空間の確保、雨の音を楽しめる屋根の設置など、庭での時間をより豊かにするための細やかな配慮がなされています。

こうした工夫が、訪れる人々に安らぎと癒しを与える要素となっています。

 

 

8. 日本の伝統的な造園技術と精神

日本の造園業は、何百年にもわたって受け継がれてきた技術と美意識が反映されています。

例えば、枯山水庭園や茶庭など、古くからの伝統様式に基づく庭造りの手法が今も大切にされています。

石や苔の配置、竹垣の使い方など、伝統技術が活かされると同時に、禅の精神や「わび・さび」といった美学が表現されています。

 

 

造園業は、庭が「自然の一部」として調和し、四季折々の美しさを感じさせる空間を作り出すことにこだわりを持っています。

庭づくりには技術と経験、そして自然や伝統への深い理解が求められ、その奥深さこそが造園業の魅力でもあります。

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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